プログラミング教育の手引きが改訂されました。

blog.edunote.jp

いまさら改訂について言及してみるテスト
これ、Facebook の プログラミング教育関連のグループでも話題になっていたやつ。
一般的な「プログラミング教育」と小学校で必須化されて、既存の教科・単元の中で行う「プログラミング教育」をきちんと分けて考えないといろいろとおかしなことになるんですよね。

第二版になって大きく変わった点、「プログラムを作成する活動」が公式にやってよいことになりました。第一版だとね、プログラミング言語の知識理解や実際の製作に必要な技能は「教えない」だから、プログラミング言語でプログラムのコードを書くことは「やってはいけない」 「プログラミング的思考」とかいうトンデモ概念が出てきて、それは「論理的な思考」とはなにが違うんだい?ということに。電子機器を購入できない、みんなビンボが悪いんや!的自治体に忖度して、アンプラグドな実践が花盛りでありましたとさ。

 

第二版で追加された事例というか、スクラッチで書かれたプログラム。プログラムを使って学習するから「プログラミング教育」ってわけじゃないんですねぇ。スクラッチのソースを見ると、見えにくいところに、定義されたブロックが隠れています。引数に応じて動作をするブロックで、これをつないでいくと、都道府県を絞り込む「プログラム」とか、炊飯器の動作をシミュレートした「プログラム」を作ることができる。スクラッチのプログラムではなく、スクラッチの上で専用プログラミング言語を作ってるわけ。ここんところ……たぶん学校の先生にも文部科学省のお役人にも理解できないと思う。

都道府県クイズは条件ブロック接続していくと表示される都道府県が絞り込まれていくということでなんとなくプログラミング?この絞り込み用ブロックのできが悪すぎて使いにくいったらありゃしない。絞り込みブロックの定義をしてブロック自体を作っていくんならプログラミング教育として成立するんだろうけど。スクラッチでコードを書くのは難しすぎなので、条件設定に特化したプログラミング言語をスクラッチで書くべき。
接続炊飯器シミュレーターは、米の重量を量るセンサー・自動給水洗米装置・タイマー・温度センサー・火力調整機能をコントロールする「プログラム」を書くシミュレーターにすりゃよかったのにねぇ。実物の炊飯器でプログラム書いてご飯炊くとバグったら食えないし最悪火災が発生しますからねぇ。
まぁ、こんなことを書くと「文句があるなら自分で作れ」とか言われちゃいますからねぇ。ここは悪いインターネッツですね(棒)

なんかそれっぽい、カードプログラミング言語作成プログラムをプログラミング言語(IchigoJamBASIC)で製作中であります。BASICはマシン語でプログラミングされているから、プログラミングのマトリョーシカや。

 追記

b.hatena.ne.jp

ブックマークに、「都道府県のクイズを作る」・「炊飯器のシーケンス制御」というコメントがあるのだが。
クイズを作るのは、スクラッチでブロックを定義することになる。学習用ドリルをプログラミングすることになるわけで、小学校のプログラミング教育の目的からはオーバースペックすぎ。
炊飯器シミュレーターはシーケンス制御のプログラミングはしてない。仮想炊飯器の制御プログラムをスクラッチで作りますとやると、これ「家庭科」じゃなくて中高の技術科か情報でやる内容になる。

実際に実践例があった。

https://www.tsukuba.ed.jp/~programming/?p=136

www.youtube.com

学習した内容を確かめるクイズをプログラミングする。スクラッチ言語に習熟してないとこれには手が出せない。